「大物が釣れた」
7月30日、晴れ。
今日はユーキと初めての釣り。
とは言っても、私(父)もあまり釣りをした事がなく、
私の先輩と一緒にキス釣りに行った。
私も数えるほどしかやったことがなく、
先輩と一緒の能代のアクロスに釣具一式を買いに行った。
釣竿と仕掛け、それと餌となるゴカイを買った。
ゴカイは自宅の冷蔵庫で翌朝まで保管することにした。
家族には、間違ってご飯にかけないようにと、注意したおかげで、
翌朝食卓に並ぶことはなかった。
キス釣りに行ったのは三種町。
先輩のお気に入りの場所のため、詳細な場所は秘密としておく。
釣り場に着いたのは午前8時すぎ。
天気もよく波も穏やかで気持ちがよかった。
ユーキと二人、先輩から仕掛けの付け方、餌の付け方を教わり準備完了。
ここまでは実にスムーズだった・・・。
最後に、竿の振り方を教わり、私の第一投は見事に失敗。
父としてのいいところは見せられなかった。
続いて、
僕がやりたい、
というのでユーキの挑戦。
改めて、投げ方を教わり第一投。
投げる前に、近くに人がいないのを確認するんだy
と、途中まで言いかけたところで、
ユーキが竿を大きく振りかぶる。
ああ、これ危ないやつだ、と思った時にはもう遅かった。
走って離れる先輩。私に向かって飛んでくるオモリと針。
それを見て、竿を持ったまま慌てて走り出すユーキ。
まず竿を置けい!と叫ぶ父。
お父さん大丈夫!と焦るユーキ。
どうやら三本ある針のうち一本が海水パンツに引っかかったようだった。
「大丈夫だよ~」と答え針を外そうとするが、なかなか取れない。
やっぱり返しがついてるからなかなか取れないよね、と思い、
パンツを少しずらしてはずそうとした、
…が、海水パンツが動かない。
海水パンツが肌から離れない!
『あ、やばい。これ、お尻に刺さってるやつだ。』
そう、ユーキが初めての釣り、
一投目で釣り上げたのは、
「177cm、70kg、お父さん」
その後、先輩に見てもらうと、返しの部分がお尻を貫通していたため、
針の後ろを切り、無事取ることができた。
私が最も面白かったのは、
お尻に刺さった針をどうにかしようと、
大人二人が慌てている横で、
ニコニコしながら貝殻を拾い、現実逃避をしていたユーキの姿だ。
寄稿:父
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